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【絶対覚えてほしい食材の旬の話】1つじゃ足りない!旬は3つに分けられる

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ああ、おいしい。もうそんな季節か。料理で感じる四季

 

 

 こんにちは。ヒッサンです。

 だんだんと秋冬といった季節が近づいてきましたね。秋冬になれば、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎといった根菜類や、ほうれん草、チンゲンサイなどの寒い時期の葉物たちなど、色んな野菜がまた旬を迎えます。

赤や黄色といった、色鮮やかで華やかな印象の春夏の野菜に対して、堅実にその中側にしっかりとうま味と香りとため込んでいる秋冬の野菜たち。この時期の野菜を使って煮込み料理なんかをすれば、野菜の本来持つ味だけで、コクのある濃厚な味わいのある料理の出来上がり!

毎年、時期によってさまざまな食材の旬が巡っていくのが、僕は楽しみでなりません。

 

ところで、この「」という言葉。料理をしていればいやというほど目にするけれど、きちんと意識できている人って意外と少ないのでは?

旬ってなんなのか?旬とそうでない時期ではなにが違うのか?また旬の間ならいつも同じなのか?

今回は、主に野菜を例に、そんな「旬」の話をしていきたいと思います。

 

旬が分かれば、料理の楽しさがもっとわかるはず!初心者の人も熟練者の人も、この記事を読んで、食材の旬にちょこっと思いを馳せてみましょう!

 

 

そもそも旬ってどういう時期?

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さて、まずはここからですね。旬って何でしょうか?

 ウィキペディアにはこう書かれています。

 (しゅん)とは、ある特定の食材について、他の時期よりも新鮮で美味しく食べられる時期。また旬の物はよく市場に出回るため値段も安価になりやすく、消費者にも嬉しい時期である。

 まあ、なんとなくそりゃそうだよなって感じの書き方ですね。笑

でも、「新鮮でおいしく食べられる」、「市場に多く出回る」、これってつまりどういうことなんでしょうか?なぜ旬だと、市場によく出回り、新鮮でおいしく食べられるんでしょうか?

 

もっとわかりやすく、こう考えてください。

旬とは、「その食材の生育に一番合っている時期であり、もっとも生命力がみなぎっている時期」だということ。

野菜や魚、お肉も生き物ですから、生きる力が最も強まる時期とそうでない時期があるわけです。それこそが旬という考え方!そしてそんな生き物たちが、一番無理なくのびのびと生育していける生命力こそが、旬ならではの味わいにつながるわけです!

旬のあの味わいとは、まさに生き物たちの底力。あっぱれですね!

 

3つの旬

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さて、先ほど、旬とは食材がもっとも生命力に満ちる時期だと説明しました。そう考えると、気づくことがあります。

それは、食材の状態は、旬かそうでないかという2つだけに分けることはできないということ。

一般に旬とされる時期はおよ2~3週間ほどになりますが、それだけの長い期間があれば、季節は徐々に変化し気候も変わります。その間中ずーっと、食材が同じ状態であるはずがないのは当然ですよね。たとえ旬の中でさえ、食材はちゃくちゃくと変化していっているんです。

 

ここでは、その旬の中での違いの話をします。

細かく細かく分けてしまうとキリがないので、旬とその少し前、少し後を含めて、3つに分けて考えましょう。

旬の初め(旬の中以前の2~3週間)」、「旬の中(10日ほど)」、「旬の終わり(旬の中以後の2~3週間)」。(あんまりのもそのまんまのネーミングなんで、どなたかセンスの良いものを考えていただければ…笑)

さて、それでは野菜を例にして解説していきます。ポイントは「繊維」と「断面」です!

 

旬の初め(旬の中以前の2~3週間)

旬の初めの時期では、まだ野菜たちは少し若い。生命力が満ち満ちる最盛期に向けて徐々に盛り上がっていく勢いのある時期です。

そのため、繊維はまだ細いので柔らかく、そして成長途中のためにまだまだ大量の水分を必要とするので、みずみずしい!まさに若さに満ち溢れている時期ですね!

 

この時期につくるサラダはうまい!まさにフレッシュな味わいですね。

さらに油なじみも良いので、高温の油でサッと炒めて、シャキシャキとした食感の残る歯ごたえバツグンの炒め物を作ってみるのもいいかもしれません。

 

ただし、3つの中で一番アクの出やすい時期でもあります。

成長途中であり、水分が多いので、繊維が断たれると身を守ろうとドバっとアクが出てくるわけです。そのため、旬の初めの時期は、「水にさらす」、「塩を振る」といったアク抜きのための処理をいつもより少し念入りに行うと良いでしょう。

 

また、切り方にも一工夫を!

旬の初めの時期は、「縦切り」!繊維を残すように縦に切ってあげることで、シャキシャキとした食感を損なうことなく、さらに不必要に繊維を断たず、断面が小さくなることでアクが出すぎるのを防ぐこともできるんです。

 

旬の初めに向くレシピ

www.kato-hisaaki.com

 

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旬の中(最盛期を迎える10日ほど)

まさに旬!生命力がちょうどピークに達する時期です。

この時期は本当に深~い味わいが楽しめる。調理は野菜そのものの味が楽しめるものが良いです。だから、この時期こそ、野菜だけの料理を作ってみてください!

この時期、ちゃんと丁寧に調理してあげれば、その食材だけで十分に旨い!

 

丸ッと焼いた野菜ステーキなんかが一番のおススメです!

 

旬の中に向くレシピ

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旬の終わり(旬の中以後の2~3週間)

旬から少し過ぎ、だんだんと緩やかに勢いが下降していく時期。まるで残り物のように聞こえるけれど、とんでもない!この時期には、この時期にしかない魅力があるんです。

それは、個性がより引き立つということ。旬の終わりになると、水分が減ってくる分、その野菜が本来持つ味が濃くなり、甘いものはより甘く、辛いものはより辛くなっていきます。いままでため込んできたものがグッと凝縮されるわけですね!

 

しかし、やはり旬は過ぎてしまっているので、繊維は太く堅くなり、水分も少ない時期でもあります。そのため、サラダなどの生食には向かず、ゆでたり、煮込んだりと、水分を補給してあげながら、ゆっくりと火を通す料理に向いています。

 

また、堅くなった繊維を断ち切るように「輪切り」にしてあげることも重要です!

輪切りにして繊維を断ち、また断面を大きく取ってあげることで火の通りをよくしてあげましょう!

 

旬の終わりに向くレシピ

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食材の合わせ方

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旬とはどういうものか、そしてその違いについてだんだんと分かってきたでしょうか。

それでは、料理に応用していきましょう!

料理をするときには、様々な食材を合わせて作りますが、この組み合わせ、どうしたらいいでしょうか?

 

同旬×同旬

とっても簡単!「同じ旬」を組み合わせましょう!

旬が同じということは、似たような環境でその底力を存分に発揮できるというわけなので、その食材どうしで気風が似通ってくることが多いんですね。

そのため、相性バッチリ!で息ピッタリ!

人間でも同じこと。同じ地域で、似たような環境で生まれ育った人達が似通った気風を持つことはよくありますよね?これと同じ!

組み合わせに迷ったら、同じ時期に旬を迎える食材たちを組み合わせてみましょう!

 

同旬を合わせた代表的なレシピ「肉じゃが」

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初め×終わり

こんな組み合わせ方もあるのが「初め×終わり」。

旬の初めで、若々しく勢いがあって力強い食材と、旬の終わりで、濃い味で個性が存分にあふれるちょっと頑固な食材を組み合わせてあげると、これが驚くほど合う!

お互いに足りない部分を補い合い、旬の初めから終わりまでの違いまでも楽しめる料理になるはず!

なんとなく、まだ新人で若さと情熱が取り柄の新人と、少し擦れて頑固になりながらもしっかりと落ち着きと経験を持ったベテランのタッグを組ませるようなものでしょうか?笑

 

初め×終わりを合わせたレシピ

キャベツは12月ごろに旬の初めを迎え、ニンジン、ジャガイモは同じころに旬の終わりを迎える。

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まとめ

旬の話、いかがでしたでしょうか?かなり野菜に偏っていたけれど、考え方は他の食材でも同じです。食材の声をよーく聞いて、旬の訪れに耳を澄ませてみましょう!

 

今回の重要な点はこちらです。

・「旬」=「最も生命力がみなぎる時期」

・旬には3つの時期、「旬の初め」、「旬の中」、「旬の終わり」がある

・「旬の初め」は生食や油調理に。切り方は「縦切り」

・「旬の終わり」はゆでたり、煮込み料理に。切り方は「輪切り」

・食材は、「同旬×同旬」、「初め×終わり」で合わせる

 

この5つ、とっても大事なことです。

 

旬に合わせて料理を作るということは、季節に合わせて食卓が変遷していくということ。あるときは華やかでフレッシュな料理が並び、またあるときはしっかりと煮込まれて個性を前面に押し出した料理が。

食卓の変化を見て、季節の移り変わりを感じる。話題に花が咲く。

料理ってそんなすばらしさもあると思う。

 

ありがとうございました!